タイでは不動産価格も日本に比べ価格が安いので、長期滞在する方の中には、よしひとつコンドミニアムを買ってみようか、と思うことも、また買いませんかとセールスされる機会も多いです。その際に、日当たりがいいとか、眺めがいいとか、立地がいいとか、そういうのも決め手ではありますが、もっと明確な指標で考えると失敗が少ないのではと思います。
タイには、日本と異なり、不動産所得税、固定資産税、譲渡税がかからない点が喧伝されていますが、固定資産税の導入は国会で議題にあがることはしばしばです。導入されれば購入者が減り、バブルがはじけるのではないかと予想します。導入まではまだ先でしょうが、導入されないという見方は日本のバブル期の土地神話にも似た純朴な思い込みでないとは言い切れません。
また、転売目的で買う人も多いですが、売り手にとっては売主保有期間が5年間以内の転売は特別事業税がかかること、買い手にとってはローンが終わってない物件の転売話はリセールができるかどうかの確認をしておく必要があります(ごまかされる場合はやめたほうがいいかも)。
土地の権利がどうなのかの説明を受けることも重要です。借地権(リース)なのか持分権(所有)なのかどうか。リースの場合はリース期間が短期であれば売却時に不利です。これは説明義務がありますので、やはり売り手からうやむやにされた場合はやめたほうがいいかもしれません。
タイは地震が来ないことを前提にした建築ですから、日本の住宅に馴れていると外見が素晴らしくても安普請であることは否めません。しっかり基礎を作って、鉄骨を組んでという当たり前が無いので、ブロックやレンガを積み上げてセメントで固めただけの物件も多いです。建設ラッシュなので、タイ人同士でも、あのコンドミニアムはすぐ出来たねとか、あの建物は時間かけてしっかりできたね、とか話題に上ることがあります。
建築費が集まらないうちから見切り発車で建設するわけで、資金切れで途中で建設が止まるケースもありますので、建設スピードは一概には言えませんが。
タイの場合、修繕積立費がありません。いや払ってる!というのは往々にして、プールの維持費や守衛の給料に化ける共益費ではないでしょうか。どんなコンドミニアムもいずれは老朽化しますから将来は問題になりそうな気がしますね。