かつてタイで日本人が起業する場合に人気があったのが旅行代理店である。バンコク内の観光名所をめぐるツアーに日本人があふれていた時代があった。現在は往時の勢いがないように思う(中国人旅行客がすごい勢いで増えているのとは裏腹に)。背景としては、在住者も多く、知人がアマチュアのガイドを勤めることも多い。交通もかなり便利・安全になって、個人でスマホで情報を見れば事足りるケースも増えた。チケットもネットでタイミングよく買えば旅行代理店で買うよりも安いことが増えた。ホテルの旅行代理店向けのコンタクトレートと変わらないような値段でagodaなどの宿泊予約サイトがホテル代を提示していることも増えた。洪水やクーデターもうそうだが、経済発展の結果、セックス産業への従事者が減り、規制も強まり、結果、昔のようなセックスツーリストも減っている。こういうことではないかと思う。その代わり、日本人相手についても、工場視察のツアーや、性転換などの手術旅行のアテンド、タイ人の日本旅行をテーマにしたツアーが根強い人気になっている。
外資100%で会社設立ができず、51%ローカル資本の合弁会社の形で通常会社を立ち上げる必要がある。また、労働許可申請の際も日本人は経営や事務職は可能だが、ガイドにはなれない(かつてはガイドになれた時代があり、伝説的な古株のガイドもいる)。
ライセンス申請の際は、タイ人ローカルの代表者が全ての代表者の半数以上いなければならず、日本人単独の代表では申請ができない。申請場所は、Tourist Business and Guide Registration Officeである。
Intrnational |
International |
Domestic |
Specific |
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申請料 |
1通2,000バーツ |
1通1,000バーツ |
1通2,000バーツ |
1通2,000バーツ |
手数料 |
1通1,000バーツ |
1通1,000バーツ |
1通1,000バーツ |
1通1,000バーツ |
保証金 |
1通20万バーツ |
1通10万バーツ |
1通5万バーツ |
1通1万バーツ |
2015年8月に大手老舗の旅行代理店P社が倒産し、古くからのタイ在住者の話題に上った。倒産理由は社員による現金持ち逃げだったようだ。タイでの経営の難しさを象徴しているように思う。